【データ分析】測定値の履歴をグラフで可視化!トレンドグラフを活用したデータ活用術
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FAエンジニアリング ラボ
設備の安定稼働を評価する上で欠かせない「サイクルタイム」。
特に立ち上げ初期はバラつきが大きく、安定性を定量的に評価するために、サイクルの集計は非常に重要です。
しかし、毎回手動で計測・記録するのは時間と手間がかかるため、PLC内で自動的に集計処理を行うことをおすすめします。
今回は、**ラダー図とスクリプト(ボックス命令)**を用いたサイクルタイム集計の構成を分かりやすく解説します。
以下の3項目を自動集計します:
デバイス | 役割 |
---|---|
MR000 | サイクル動作中フラグ |
DM1000 | 計測サイクルタイム(10ms単位) |
DM1002 | 最大サイクルタイム |
DM1004 | 最小サイクルタイム |
DM1006 | 平均サイクルタイム |
DM1008 | 累積サイクルタイム(平均算出用) |
DM1010 | カウント(平均算出用) |
以下、スクリプトの処理内容を順を追って解説します。
IF DM1000 > DM1002 THEN
DM1002 = DM1000
END IF
→ 現在の計測値(DM1000)が最大値(DM1002)より大きければ、最大値を更新
IF (DM1000 < DM1004) OR (DM1010 = 0) THEN
DM1004 = DM1000
END IF
→ 最小値を更新する条件:
DM1010 = 0
条件を追加DM1008 = DM1008 + DM1000
DM1010 = DM1010 + 1
→ 測定値を累積し、カウントも加算していきます。
IF DM1010 > 0 THEN
DM1006 = DM1008 / DM1010
END IF
→ カウントが0のときは割り算ができないため条件分岐を追加
※通常は0にはならないが、安全対策として明記
スクリプトの直前にDM1000のリセットを入れてしまうと、演算処理前に値が消えてしまいます。
✅ 必ずスクリプト実行後に以下のようにリセットしてください: