初心者向け

【データの見える化】タッチパネルでヒストグラムを表示する方法|VT STUDIO設定手順を図解で解説!

fa-engineer

製造現場の“見える化”を進めるうえで、ヒストグラムによるデータ表示は非常に効果的です。
今回は、前回の記事でPLCラダー上に構築したヒストグラムの度数データを、タッチパネル上でグラフ表示する設定手順を解説します。

🔗 前回のラダー設定編はこちら👇

🛠 VT STUDIOでヒストグラムを表示する手順

① グラフ部品の選択

まず、タッチパネル画面右側にある 【トレンドグラフ】 を選択して画面上に配置します。

配置したグラフをダブルクリックすると、グラフの詳細設定画面が表示されます。
ここから、前回作成したヒストグラムのデータ構成に合わせた設定を行います。

② 基本設定(「基本」タブ)

以下の設定項目に沿って入力してください。

  • ① グラフの種類:「バッチサンプリング」を選択
  • ② 表示データ数:「7」を指定
     (※ヒストグラムの区間数に合わせて設定)
  • ③ 参照デバイス:「ZF1000 ~ ZF1006」
     (※ヒストグラムの各区間の度数が格納されているアドレス)
  • ④ データ長・データ形式: 参照デバイスの設定に合わせて指定

③ グラフデザイン設定(「グラフ」タブ)

次に、タブを「グラフ」に切り替えます。

  • ⑤ グラフタブを選択
  • ⑥ グラフ形式:「棒グラフ」を選択
  • ⑦ 棒グラフの色: お好みに応じて設定
  • ⑧ 棒の幅・間隔: 棒の太さやグラフのサイズ感に合わせて調整

※グラフの見た目(大きさ・視認性)はこの画面で調整可能です。

④ 表示レンジ設定(「レンジ」タブ)

最後に、「レンジ」タブを選択し、以下のパラメータを必要に応じて設定します。

  • ⑨ レンジタブを選択
  • ⑩ 入力レンジ/表示レンジ/警報レンジ/適正ラインなどを調整

(※数値スケールや警報ラインを表示したい場合はここで調整)


✅ 設定完了!グラフ表示で工程の見える化を実現

以上で、タッチパネル上にヒストグラムを表示する設定は完了です。

これにより、PLCで取得した測定データの分布傾向をリアルタイムに表示できるようになり、品質変動の把握や工程異常の早期発見に繋がります。

📌 ヒストグラム表示の活用メリット

  • 品質の安定度を視覚的に判断できる
  • データ偏りや異常値の発見が早くなる
  • 設備の状態管理や傾向監視に役立つ

見える化=現場改善の第一歩!
タッチパネルでのグラフ表示は、現場の効率化にも直結します。
ぜひこの記事を参考に、VT STUDIOを使ったヒストグラム可視化を導入してみてください!

ABOUT ME
Yu
Yu
設備エンジニア(フリーランス)
生産技術の現場で10年以上の経験を持ち、制御設計を中心に生産設備の開発全般に携わってきました。 特に、産業用ロボットを活用した自動化設備の開発を得意としており、機械・電気・制御の知識を横断的に活かして業務に取り組んでいます。 近年では、PLCと連携したIoTシステムの構築にも注力しており、PythonやSQL Serverなどを活用したデータ収集・可視化・分析の仕組みづくりにも対応しています。 現場のリアルな課題を解決するための実践的なノウハウを発信していきます。
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