初心者向け

【工数削減の神機能】Keyenceドライブレコーダー設定方法|設備立ち上げ・チョコ停対策に!

fa-engineer

設備立ち上げ時、「なぜかうまく動かない」「原因が分からずチョコ停が頻発」――
こんな経験、ありませんか?

現場では、原因を探るために装置の前でひたすらチョコ停発生を待つ…という、いわば“修行”のような作業をしている方も多いのではないでしょうか。

そんな悩みを解決してくれるのが Keyenceの「ドライブレコーダー機能」 です。


ドライブレコーダー機能とは?

その名の通り、車のドライブレコーダーのように異常発生の前後状況を自動で記録する機能。
PLC内の挙動を録画し、どのような条件でチョコ停が起きたのかを後から確認できるので、原因特定が驚くほどスムーズになります。

💡 対応機種:KV-8000、KV-Xシリーズ限定


設定手順

ここからは、実際の設定方法をステップごとに解説します。


1️⃣ 設定画面を開く

ツールバーから
「運転記録/リプレイ」 → 「運転記録設定」 → 「新規作成」 を選択。

2️⃣ 基本設定を行う

開いた設定画面で以下を順番に設定します。

保存先
メモリーカード or CPUメモリ
※容量の都合上、可能ならメモリーカード推奨。

トリガ前後収集時間
異常発生の前後で何秒間を記録するか設定。

保存トリガ
記録開始のきっかけとなるデバイス信号を指定(立ち上がり/立下り)。
例:MR10000の立ち上がり。

3️⃣ スキャンタイムの確認・調整

注意点として、ドライブレコーダー機能を使用するとスキャンタイムが延びる可能性があります。
記録対象が多いと制御に影響を及ぼすことも。

設定画面の**「記録対象」タブ**で、現在の設定で発生するスキャンタイムの伸びを確認できます。

もし影響が大きい場合は:

デバイスの詳細設定を開く
左上の「自動設定」チェックを外す
不要なプログラム・ユニットのチェックを外す

これで記録対象を絞り込み、影響を最小化できます。

4️⃣ ラダー側のトリガ設定

最後に、ラダー内で適切なタイミングでトリガ信号が立つように設定しましょう。

まとめ

わずか数ステップの設定で、今まで何時間もかかっていた原因究明作業が一気に短縮!
立ち上げ工数の削減、ダウンタイムの低減に強力な武器となります。

「最近チョコ停の原因調査に手間取っているな…」と感じたら、ぜひKeyenceのドライブレコーダー機能を活用してみてください。

ABOUT ME
Yu
Yu
設備エンジニア(フリーランス)
生産技術の現場で10年以上の経験を持ち、制御設計を中心に生産設備の開発全般に携わってきました。 特に、産業用ロボットを活用した自動化設備の開発を得意としており、機械・電気・制御の知識を横断的に活かして業務に取り組んでいます。 近年では、PLCと連携したIoTシステムの構築にも注力しており、PythonやSQL Serverなどを活用したデータ収集・可視化・分析の仕組みづくりにも対応しています。 現場のリアルな課題を解決するための実践的なノウハウを発信していきます。
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